BIGLOBEの「はたらく人」と「トガッた技術」

「ふりかえり」が成長の伸びしろを決める!~新入社員研修・紙飛行機ワークショップ~

こんにちは。BIGLOBE Style編集部の吉田です。
BIGLOBEでは、4月1日に新入社員が入社しました。今回は、その新入社員が取り組んだ研修の中から、人事部主催「良いチームをつくるワークショップ」についてレポートします♪(4月末実施)

 

本ワークショップは、「自己組織化の体験」、「紙飛行機ワークショップ」、「ふりかえり」の流れに沿って進められました。
 

「作業指示に従うvs自主的に動く」どう違うか体験してみる

 

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「今日は沢山動くワークショップだよ」と説明を受けるみなさん。
入社から1カ月ほど経ち、みなさんわきあいあいとした様子。

 

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講師は人事部長の杉森。元エンジニアというユニークなキャリアの持ち主です。

自己組織化とは何か

自然界に例えると、細胞は外部から操作されることなく自主的に分化し、臓器が形成されます。これを「自己組織化」といいます。まずは、その自己組織化を体験するワークショップから取り組みました。

ペアになって、上司役と作業者役を設定。
ゴールは、制限時間1分以内に、上司の指示通りに60歩歩くこと。

【ルール】
 1.境界線内を歩くこと
 2.歩幅は30cm以上
 3.上司は以下コマンドを使い作業者へ指示を出すこと
  ・前に進む(1歩ごと)
  ・止まる
  ・右に曲がる(直角に)
  ・左に曲がる(直角に)

 

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ぶつかりそうになっても、作業者は上司役の指示通り動くので避けちゃいけません(笑)

 

指示通りに動くのは思いのほか難しく、どのペアも目標歩数に達しません。その後ペアを解き、全員が作業者となって自分の意思で60歩歩いてみると、想像通りみなさんクリアできました。

作業指示は、思考停止を招く

 

杉森「この体験を通してみなさんへ伝えたいことは、指示されて動くよりも自主的な行動の方が効率的で、かつイキイキと働けるということです。上司の指示通りにやればいいと思い込むと、どう歩いたらぶつからないか考えなくなり、思考停止を招いてしまいます。さらに、作業者のモチベーションや生産性が下がり、技術力の低下にも影響が及ぶことも。大事なのは、思考停止せずに、自分たちで考え責任をもって行動し、情熱と勇気をもってより良いプロダクトを創造していくこと。これができるチームを「自己組織化されたチーム」といいます。新人のみなさんも、自分たちの頭で考えられるかを常に念頭に置いて欲しいと思います。」

 

自己組織化された良いチームをつくる「紙飛行機ワークショップ」

 

次に行ったのが、アジャイル開発でお馴染みの紙飛行機ワークショップ。3~4人のグループに分かれ、決められたルールに従って紙飛行機を作成し、3m以上何機飛ばせるかを競うものです。

 

見積もる(2分)▶ 作る、飛ばす(3分)▶ ふりかえり(2分)
これを1セットとして、4スプリント行います。

【ルール】
 1.A4の紙を4つに切って使う
 2.紙飛行機の先端はハサミで丸くする
 3.ハサミはチームで1つ
 4.同じ人が連続で折らない
 5.テスト飛行は1回につき1機のみ
 6.テスト飛行場で3m以上飛べば合格
 7.前スプリントで作ったものは全部回収(再利用不可)

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まず見積りを立てます。「4つに切るってどうやって切ろうか…?」という声がちらほら。
4分割してハサミで切ったり、少しちぎったり、方法はさまざまでした。
「同じ人が連続で折らない」というルールがもどかしそう。
 

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最初は墜落する紙飛行機が散乱。徐々に改善され、よく飛んでブラインドに刺さる紙飛行機も(笑)
スプリントを重ねるごとにテスト飛行場は大混雑!みなさん張り切っていました。


スプリント3では、ルール変更!
ルールの中から1つだけ撤廃できます。これにより、各チームとも3m以上飛ぶ紙飛行機の数が伸びました。
最後となるスプリント4ではルールは元通りに。ルールを1つ撤廃するというスプリントを途中で経験したことで、過剰なルールがボトルネックになっている…つまり、既存ルールにとらわれすぎていたという気づきがあったかと思います。

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短いサイクルでスプリントを重ねることで、これだけ数が伸びていきました。
 
 

杉森「数を伸ばすために、これをやれば良いという正解は、チームの状態にもよるのでなかなか分かりません。これは、先が見えないビジネス環境と同じで、「新たな発想を持って踏み込んでいこう」という状況といえます。そこで重要になってくるのが経験学習。見積もりという目標を立てて、それに対して経験、ふりかえりを繰り返したからこそ、学べたことが沢山あったと思います。」

 

ふりかえりのテーマは「良いチームになるには」

 

良いチームといっても、仲良しならいいというわけじゃありません。会社としての良いチーム、です。
今回のワークショップを通じて良いチームになるにはどの行動がよかったか、何が問題だったのかをふりかえります。

ふりかえりの方法はいろいろありますが、今回は「KPT(けぷと)」で行いました。
チーム全体の行動を思い出して、各自がK、P、Tをそれぞれ付箋に書いていき、チーム内で1枚の大きな紙に付箋を貼りながら発表していく方法です。

 

K(Keep)うまくいった行動や、続けたい行動を確認する
P(Problem)問題点を洗い出す
T(Try)実行可能な改善策を考え、どうアクションするか具体化する

 

ふりかえりをすることで、以下のようなメリットが得られます。

・自分だけでは気づけない新たな気づきを得る
・うまくいった行動を言語化して理解し合い、定着を図る
・実行可能な改善策を探して、チャレンジする勇気を得る

そして、チームの多様性を受け入れ、アイデアを出し合ってブレークスルーにつなげていきます。

 

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先にProblemを挙げたくなりますが、最初にKeepを考え、次への活力を得ることが重要です。
そして、他のメンバーの意見を否定せず、尊重しながら議論します。

参加者の気づき

「楽しかった!」「殺気立っていた(笑)」「仲良くなる良いきっかけになった」と紙飛行機ワークショップの感想はさまざま。
さて、KPTでふりかえってみて、どんな気づきがあったのでしょうか。発表してくれた中から一部ご紹介します。

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新人「コミュニケーションをとりながら全体を見る意識が大事。それによって自分が今何をすべきか気づくことができると思いました。」

新人「効率化を意識して役割分担しすぎたせいで、手持ち無沙汰の人がでてしまいました。想定外のことも予測して柔軟に対応できるようにしたいです。」

新人「チームで活動するには、目標に対しての道筋をみんなが分かるように可視化することが重要だと思いました。」

新人「飛行機の折り方を変えた時、その共有が漏れていたので慌ててしまいました。進捗の共有が大事。」

新人「失敗したことの反省と分析が重要だと分かりました。」

新人「折るのが得意、分析が得意など、個人の強みを最大限に活かすことで、生産性があがると気づきました。」

新人「ルールにとらわれすぎず、工夫することが大事だと学びました。」

経験を反復し、沢山ふりかえる

直接対話をしながらふりかえりをすることで、チームの効果としていろいろな気づきがあったようです。

ふりかえりは、プロセスの改善やチームが成長するきっかけと同時に、一旦立ち止まって冷静に考える機会にもなります。成功も失敗も含め、短いサイクルで経験し、そのうえで学習、改善を重ねてより多くの価値を届けられるのが良いチームということを学べたかと思います。

 

杉森「失敗には成長するエッセンスが沢山詰まっているので、新人のみなさんには小さい失敗を沢山して、その経験を活かして欲しいと思います。失敗を人のせいにしても解決にはなりませんので、問題に向き合い本来の目的を見失わないことがプロセス改善のポイントになります。そして既存のルールにとらわれないというのも大事ですね。「どれだけふりかえりができるか」が成長の伸びしろを決めていくことになりますので、みなさん沢山失敗して、沢山ふりかえってください!」

 

「良いチームになるには」をまとめてみると…
  自主的に動き、高速に経験学習を反復し、ふりかえる。
  そしてより多くの価値をお客様にお届けすること。

 

以上、新入社員研修「良いチームをつくるワークショップ」のレポートでした!

 

 《ミニコラム》
 入社式の様子を少しご紹介

入社式

2021年4月、新たな仲間が入社しました♪

在宅勤務中の社員が多い中、新入社員も先輩社員にもどう入社式に参加してもらうか考え、上記写真のように開催しました。

新入社員は十分な感染対策をした上、対面で入社式を実施。その様子を中継するかたちで先輩社員たちにもカメラオンでウェルカムな様子を伝えてもらえるようにしました。

コロナ禍の就活を乗り越え、無事この日を迎えられ、社員一同大変嬉しく思います。
今後のみなさんの活躍を期待しています!

 
 

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