地味だけど5G時代に向けて目が離せないGSMAってご存知ですか?

こんにちは、BIGLOBEの茶園(ちゃえん)です。

みなさんが日常的に利用されているモバイル通信は、さまざまな技術の集合体で動いています。

今回はモバイル通信の技術仕様そのものではなく、みなさんにサービスとしてお届けする上でのGSMAの役割について記載してみます。

GSMAって何?

GSMAとは、主にモバイル通信事業者から構成される「GSM Association」の略称です。

GSMとは、「Global System for Mobile Communications」の略です。 日本では利用されていないですが「2G」の通信方式でして、もともとはヨーロッパでのデジタル携帯電話の統一規格/方式としてETSIで標準化されたものです。 略語ばかりでてきますが、ETSIとは「European Telecommunications Standards Institute」の略称です。

ちなみにGSMはそもそも陸続きのヨーロッパで生まれたこともあり、国境を越えて移動することが前提でグローバルローミング機能が充実しているという特長を持っています。 つまり、いま契約している携帯電話事業者が、みなさんの訪問国の携帯電話事業者とローミング契約をしていればそのまま利用できるのは、グローバルローミング機能のおかげなわけです。

GSMAの役割って?

では、GSMAの役割とは何でしょうか?

みなさんが利用されている携帯電話の技術で標準化の大きな役割を担っているのは、GSMAではなく3GPPと呼ばれる団体です。 3GPPは「3rd Generation Partnership Project」の略称で、先ほど記載したGSMの発展形であるW-CDMAのような第3世代携帯電話システム(3G)、その後に続くLTE、LTE-Advanced、5Gなどの標準化を手がけています。

一方、本題であるGSMAの役割は、3GPPで標準化された技術仕様で抜け落ちてしまうカユイところ・溝を埋める作業をしています。

実はこれが非常に重要な作業なんです。

技術の標準化では、例えば、いろいろなフローやパラメータの入る箱を決めますが、単に箱を決めてもどの箱を使えば良いのか、箱の中身はどうすれば良いのかなど本当の詳細部分は少し解釈の余地が残されています。 そのために方言のようなものが生じたり、いざ相互接続してもうまくいかないってことは日常茶飯事だったりします。


f:id:biglobe-editor1:20200416102436p:plain:w80 GSMA
・W-CDMA、LTE、LTE-Advanced、5Gなど携帯電話システムの標準化を実施

・ 世界各国の標準化機関で構成されていて、日本からはTTC/ARIBのメンバとして参加

・事業者間の相互接続や国際ローミングなど事業者間の取り決め、ルール作り

・VoLTEやRCSなどのガイドライン/プロファイル整理も重要な役割

GSMAってあまり目立たない存在かもですが、ないと困ったりします

例えば、VoLTE、SMS、RCS(KDDIさん/ソフトバンクさん/ドコモさんの+メッセージがそれです)などのサービスって、みなさん自身は特にどんな技術かを意識することなく利用されていると思います。

GSMAでは、みなさんがお使いのサービスを実現するうえで、ベンダや事業者がスムーズに構築できるように以下のようなプロファイルを整備しているわけです。


・VoLTE:IR.92 IMS Profile for Voice and SMS v13.0

VoLTEプロファイルなんて呼ばれていたりもして、端末ベンダやコアNWベンダと話をする際に欠かせないものです。


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IR.92に記載されているデバイスとNW間のプロトコルスタック


・RCS:RCS Univeral Profile

+メッセージはRCSベースのサービスになりますので、技術的な観点で興味があればプロファイルを覗いてみるのも面白いかも知れません。

BIGLOBEで注目しているところ

BIGLOBEとしては、GSMAの取り組みの中でも特に次のような領域に注目しています。


・ ネットワークスライシング:5G Network Slicing

5G以降の多様なモバイルユースケースを見据えて、お客様の使い方に応じたネットワーク機能を提供するべく、モバイルコアのCUPS(Control and User Plane Separation:制御信号とデータ信号の分離)は当然のこととして技術革新に取り組んでいきます。


eSIM

最近は物理的なSIMだけではなく、ソフトウェア書き込み/埋め込み式のeSIM(embedded SIM)に対応しているデバイスが増加しています。モバイルライフ/ユースケースの自由度を高めるために注目している領域でして、その観点でもeSIM関連の仕様策定を進めているGSMAの動向には目を光らせておく必要があるわけです。


・ MEC(Multi-access Edge Computing)

例えば、MECベースのクラウドゲームや通信事業者のEdge Cloud Platformに関する取り組みのリリースを出していたりしますので、いろいろな領域に視野を広げてお客様のワクワクを創出していくための動向把握も重要になってくるのです。


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BIGLOBEもスライシングなどを活用してモバイルをどんどん楽しくしていきます!


MWCの主催団体でもあるんです

最後になりますが、みなさんはMWC(Mobile World Congress)をご存じでしょうか? 世界最大のモバイル関連イベントであるMWCは、GSMAが主催しているイベントなのです。

モバイルの世界は日々変化しています。 新たなモバイルの魅力をお届けするべく、BIGLOBEも常に進化を続けていきます。

これからもぜひご期待ください。






3GPP is a trade mark of ETSI