MVNOサービスであるBIGLOBEモバイル。そのネットワークインフラの設計、構築、運用など幅広い業務に携わるモバイルコア技術部では、エンジニアをはじめリーダー候補となる新たなメンバーを募集しています。
そこで、プロダクト技術本部 副本部長、およびプロダクト技術本部 モバイルコア技術部長を兼任している執行役員常務CNO 高宮展樹(たかみやのぶき)のインタビューを実施。どのような方を求めているのか、この仕事のやりがいは何なのか、高宮が感じる「BIGLOBEらしさ」など、いろいろと話を聞いてみました。
MVNO事業者として、品質とコストのバランスの両立が永遠のテーマ
高宮 展樹(たかみや のぶき)
執行役員常務CNO
1992年4月に新卒でNECへ入社、インタフェース技術研究所配属。
2000年4月よりBIGLOBE事業に参画。分社化を経て、光回線サービス、MVNOサービス、クラウドサービスの基盤開発・構築・運営などの統括に従事。
2020年執行役員就任。
2023年執行役員常務CNO就任。
現在、プロダクト技術本部副本部長、およびプロダクト技術本部モバイルコア技術部長を兼任。
※CNO:チーフネットワークエンジニアリングオフィサー
—— まずは、プロダクト技術本部の役割やミッションを教えてください
プロダクト技術本部はBIGLOBEの技術部門であり、主に固定ISPサービス/MVNOサービス/クラウドサービスのインフラ部門、新サービスを創りだすアプリケーション開発部門など幅広く担当しています。
中でも今回新たなメンバーを募集しているMVNOサービスの「BIGLOBEモバイル」事業は、お客さまに動画・音楽を楽しんでいただきつつ安価にご利用できるサービスを提供する商用基盤として、通信品質とコストパフォーマンスの両立をミッションに掲げて事業を推進しています。
その両立を実現する基盤は、サーバー・ストレージ・ネットワークから構成される①物理層、物理リソースを管理・切り出す、②仮想化層、その上でお客さまの通信を識別・制御するいろいろな機能のアプリケーションが動く、③VNF層で構成されています。加えて、自動的に障害を回避するヒーリング機能を取り入れたりとさまざまな取り組みを実施しており、コストパフォーマンスと品質の追求という永遠の事業課題に向き合っています。
—— この課題に取り組むことが、常に求められている、と。実際にどのような働き方ができるのでしょうか。
そうですね。①物理層のネットワーク、サーバー、ストレージ、②仮想化層の知識があり、③いろいろな通信を識別・制御する機能が理解できてはじめてこのシステム全体が設計・構築できることになります。その点、MVNOの各層の知識やスキルを伸ばしたい方も、全国規模の商用ネットワークやクラウドのスキルを獲得する機会もあるのがBIGLOBEで働く魅力のひとつかもしれません。
BIGLOBEモバイルで利用している認証基盤は、Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)など、クラウド・ネイティブ化による自動化(CI/CD)にも取り組んでいます。
ISPの認証基盤を、マルチクラウドで実現している事業者は少ないので、オンプレミス型とクラウド型両方で成長の機会があると思います。ひとつのクラウドのみを採り入れると、当然運営元の制限を受けます。仮に障害が起きたとしても、私たちが即時に対応することはできません。そのため、マルチクラウドの導入を検討しました。具体的には、AWSとGCPの両方を導入し、どちらかに障害が発生しても事業継続できるようにマルチクラウド構成を設計して運用しています。当然、コストは高くなりますが、ここでは品質を重視して進めています。
—— BIGLOBEモバイルのサービスの特徴はありますか。
いろいろありますが、まず特徴のひとつは、YouTubeなどの対象21サービスの通信量が、定額料金でノーカウントになるスマホ向けオプションサービス「エンタメフリー・オプション」をいち早くはじめたことです。パケットの種類に応じてカウントするかしないかを切り分ける機能を入れています。
また通信の裏側では、エンタメフリーにお客さまが加入されたとか、解約されたとか、ギガ追加などのオプションを購入いただいたといったポリシーに基づいて、契約情報の変更も反映してコントロールするなど、VNF層の各機能を制御しています。
その点、働き方の特徴にも繋がりますが、幅広い知識を学べます。例えば、固定回線のネットワークを担っているチームやクラウド技術部がオフィスでも近くにいるので連携が図りやすいですし、コアネットワークにも興味があると手を挙げればローテーションを図ったり、いったんモバイルからネットワークの部署に行って、ネットワークからまたモバイルに戻ってくるみたいな話も普通にあります。
そして何より、商用基盤でインフラを安定稼働させるためのスキルセットを持っているスペシャリストの人材が全ての領域で揃っている環境なので、一緒に働く上で刺激になるはずです。
権限と責任が大きい分だけ、大変さとやりがいがある
—— 今回募集する部門の求める人物像を教えてください。
募集の背景は、MVNOインフラの更改や、事業拡大のための人員の強化です。もうひとつ、中長期的に見ると、マネジメントから現場までベテランのメンバーが活躍している中で、チームの若返りを図るためにスキルを共有して育てていこうと考えています。
そういう意味では、エンジニアとして成長の機会は幅広い技術領域で提供できると思っています。先ほども触れましたが、社内にはサーバーやネットワーク、仮想化などそれぞれの領域においてスペシャリストがおり、それも業界内では名の知られたメンバーだったりもします。
今回入っていただく方には、そういったメンバーから学びながらプロジェクトマネジメントなども担えるリーダーとして活躍してほしいというのが私たちの願いです。マネジメントを含めてインフラ運営だと思うので、スペシャリストたちと協力しながらチームやプロジェクトを盛り上げていってほしいですね。
—— そういった方々がBIGLOBEで働くメリットとしてはどんなことがありますか?
自社事業なので、大きな裁量を求めているエンジニアにとってはやりがいを味わえるのではないでしょうか。会社の規模的には大手と違って一人ひとりの権限や担当範囲が広く、技術企画・戦略立案から実行して運用するといった前工程と後工程も含めて携われます。
もちろん、権限と責任が大きい分だけ大変ではありますが、そのような環境に挑戦してみたい方に来ていただきたいですね。
—— 具体的にはどんな環境やバックボーンで働いている方をイメージしていますか。
バックボーンは問いませんが、現在受託案件でお客さまのオーダーに従って仕事をしていたり、大手企業で部分的な責任の範囲だけで活動している方なら、特に違いを感じられるはずです。
例えば、SIerで働いている方は、仕事内容自体は大きく違わなくても、受託案件だと自分の意思でプロジェクトの計画をよりよいサービスにしたいからと後ろ倒しにはできないですよね。納期やチーム体制があって費用をいただいているので。そこのプレッシャーが大きく、かつ自由度は少ない環境にいるために転職を検討している方には最適な場になると思います。逆に、裁量の大きさが重荷になったり、いきなり企画に参画して戸惑うことがないように、私たちもフォローをしていく必要がありますね。
実際、BIGLOBEでは毎年、今後3年間をどうしていくか中期計画を立てるフェーズがありますが、社員自らがここに関わっていきます。目標を立案したら、事業計画や予算に落とし込んでプロジェクトとして実行していくのは、やはり大変だと思います。ただ、言い換えると幅広い経験ができ、熱意さえあれば身につけられることが多い環境なので、チャレンジする気持ちを持った方に向いている会社です。
未来起点でチャレンジできる仲間に来てほしい
—— BIGLOBEがNECの一事業部だった頃から在籍している高宮さん。今までのキャリアの転換期などがあれば教えてください。
2つあります。1つは2000年にBIGLOBE事業に携わるために、社内異動をしたこと。もう1つは、BIGLOBEがNECから独立する際に、他のメンバーも含めNECに戻るかBIGLOBEに残るかという選択をする機会があったこと。結果的に、私はBIGLOBEに残り現在に至りますが、その理由としてはコンシューマービジネスにとてもやりがいを感じていたからです。
自社事業として自分たちで1から10まで考えられるし、通信事業は生活に根付いたサービスなので、身近で使っている人も多く、反応が見えることも魅力ですね。
—— 高宮さんご自身の、現在の仕事のやりがいは何ですか?
今まで弊社は、3つのデータセンターを自分たちで運営するオンプレミス型が主流でした。それを2018年に全部クラウドに移行するという方針を立て、 同時にモバイルは仮想化するという方針も掲げたのです。
実際に計画を立て修正してを繰り返し、2年に1度、1箇所ずつデータセンターを撤収していき、2023年9月で全てのデータセンターにあるシステムをAWSに移行しました。規模が大きいため、利益相反する部署の方々もたくさんいて、責任が重いプロジェクトでしたが、目標をしっかり見据えて、協力を得ながら推進していくプロセスに全部携われるのはとてもやりがいを感じました。
実は、データセンターを立ち上げるプロジェクトに最初に関わったのも私で、終了する判断も自分で下したのです。それが自社の事業に貢献できると考えての行動なので、あとはやり切るだけでした。時間軸で、今はこれが正しいと思っても、時が経てばより魅力的な技術やサービスが出てくるのはこの業界にとっては当たり前のことであり、良いことでもあります。今までのやり方にしがみつくのではなく、今回はクラウドにシフトしていくという考えを自分の中に落とし込んでいきました。
あとは、経営層を含め各所にしっかり説明して、合意を得て、行動に移し、それを成果として達成するというところは、まさにビジネスパーソンとして働く醍醐味以外の何ものでもないのかなと思っています。
—— 長い間BIGLOBEに関わっているからこそ感じる、この企業「らしさ」とはどんなところでしょうか。
社員はみんないい人ですが、ちょっとおとなしめな印象があります。当社にはビッグローブマインドという行動指針がありますが、その項目の中には「こうなりたい」という想いも含まれています。例えば、トガるというキーワードがありますが、もっと「尖る」必要があると思っているチームや人は多いのかな。「チームビックローブ」というキーワードは、馴染みが強いというか浸透し始めていると思います。
代表の山田は常日頃、「技術は、営業のセールストークを生むために、新しいものを作り出していくことに価値があるのだ」と言っています。例えば、インフラを維持しているだけでは全然ダメなんだということは強く言われているので、ビッグローブマインドで言うと「未来起点で」や「変化に挑む」、「お客さま目線に立って、期待を超える」といったところを、今後もしっかり強化していきたいと思います。
—— 最後に、この記事を読んでいただいた方にメッセージがあればお願いします。
しっかりした商用インフラを安定稼働して安心に運営するのは、大変な業務ではありますが、新技術を導入して、新たな価値をお客さまに提供しています。将来に向けてやるべき課題は多いので、一緒にチャレンジいただける方にきていただけると嬉しいですね。
—— 本日はありがとうございました!
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