BIGLOBEの「はたらく人」と「トガッた技術」

BIGLOBEエンジニアはどんな未来を目指す?「10年後の未来を語るパネルディスカッション」レポート

みなさん、こんにちは。TechBlog編集部です。

BIGLOBEでは未来を意識し、一歩先を見てお客様の期待を超えるようなサービスの開発を目指しています。

今回は、企画部門や技術部門の責任を持つ立場の者が、10年後のBIGLOBEについて社内エンジニアに向けて考えを語りました。

BIGLOBEはどのような会社、チームになるのか、10年後はどんなサービスをみなさまに提供していくのか、目指す方向が見えると思います。

ぜひお読みください。




BIGLOBE社内に向けて作ったイベント告知ポスター


人物紹介

【パネリスト】
高宮 展樹(基盤本部 副本部長) 大縄 陽一(基盤本部 副本部長)
黒川 英貴(コンシューマ事業本部 副本部長)


【コーディネーター】
杉森 隆行(人事部 部長)



パネルディスカッション

<杉森>
10年後の未来を語るパネルディスカッションです。振り返ってみると10年前から2020年までの間もだいぶ変わってると思うんですよね。

そこで、この先2030年に向けてどうなっていくかをみなさんと考えたいと思います。

2010年何があったか考えると、BIGLOBEでアジャイル開発や内製化が始まった年です。また、特徴的なところだと、 Smartia という独自のAndroidタブレットをBIGLOBEが出したり、 IPv6 頑張るぞって言っていたような年でした。

今回、3人の方にパネリストとして登場してもらいますが、偉いからではなく、歴史を知る生き証人として、この10年を知っている人に語ってもらいます。

(※編集部注記:杉森は 以前エンジニア でした。)

<黒川>
10年早いですねー、あっという間です。

10年前は、前職でiPhoneのトラフィックと戦ってました。私はもともとメーカー出身で無線をやったり交換機をやったり、そこからキャリアを経て、2017年にBIGLOBEに入社しました。この10年間、環境の変化が激しかったが、通信とサービス中心にやってきました。

ものづくりが好きで、プライベートでは焚火とかブッシュクラフトやります。高宮さんと一緒によく焚火にいきます(笑)

 

<高宮>
1992年の4月、28年前にNECに入社しました。インターネット技術研究所に所属後、2000年にBIGLOBEに異動し、ネットワークを始め、クラウドやモバイルや運用など、色々担当させていただきました。

<大縄>
1990年NECに入社し、(BIGLOBE前身の)VAN技術本部に配属されました。

VAN事業は(良い意味で)はみ出しもんが集まる部署で、いろいろなことをさせてもらいました。10年前というと、メッセンジャーとかプレゼンス系のサービス、ストリーム配信とか認証プラットフォームとかやってましたね。

10年後に価値を生み出す会社、チームとは?

<杉森>
パネリストのみなさんの経歴が分かったところで本題に入っていこうと思います。
10年後に価値を生み出す会社、チームとはなんだろう?

<高宮>
10年後って、どうなんだろう。

インターネットで未来年表というのを見つけて、10年後の未来が書いてあったので見てみました。

「人間の脳がクラウドとかネットワークに繋がるよ」

「個人の体験を匂い、温度、湿度、心理についても生々しい感触で保存できるようになる」

など、まあいろいろ言われていますが、自分自身が10年後の未来を見通せるかと言われると自信はありません!

10年後のBIGLOBEは仮に7%ずつ成長すると、今年度の売上・損益は約2倍に成長してますよ。

<杉森>
(10年後の)会社ってどんな感じなんですかね。

<大縄>
BIGLOBEで最初の企業理念を作る委員の一員でしたので思い入れも深いのですが、企業理念 「つながる歓び、つなげる喜び」 がベースのビジョンだと思います。

私は、異文化交流みたいな事がやりたいです。例えばおじいさんと子供、外国人と日本人をつなげていくようなプラットフォームを作ってくような会社になってるんじゃないかと思います。

<黒川>
我々が現状、事業としているインターネットに関して言うと、24時間365日、脳がインターネットに直結している状況になるのではないでしょうか。

<杉森>
今とは全く違うことやってる企業になってるかな?

<高宮>
どうですかねー。自動運転が当たり前になっても自転車がなくならないように、ブロードバンド常時接続が当たり前になっても、ダイヤルアップはいまでも継続してご利用いただいてますし、今提供しているサービスは継続していると思います。今までのサービスに加えて、アドオンで何かをやることになると思うんですよ。

<杉森>
変わるものと変わらないものがあるんですよね。2010年ではBIGLOBEがモバイルやスマホをやるって想像していました?

<大縄>
新しいことをやろうとしていた時期だね。

<杉森>
今後の10年間でも、今までにはない、新しく出てくるものはありそうだよね。

<黒川>
今を10年前に予想ができたか?というのがあります。

10年前にガラケーからスマホになって、スマホが普及し始めた頃のトラフィックを捌く通信は常に炎上状態でした。ガラケーのときは(平均利用帯域が)7Mbps程度でしたがiPhoneで100Mbps程度になっていました。

アプリはフリー(無料)でインストールしますが、あとで課金していく(プランがある)LINEやskypeなど、キャリアビジネスが最初から有料でやっているところに、無料からはじめて有料化していくビジネスモデル(フリーミアム)が出始めていました。

10年前に感心・びっくりした技術やビジネスモデルは、今じゃあたりまえです。10年後どんなことが起きるかもわからないですし正直予想はできません。環境の変化はいつも突然、それに合わせてなにをやっていくか、そういうタイミングにビジネスの機会があると思います。

けれど、それを予想できる人なんていません。ネットの環境が5Gとなって低遅延になってくると、ゲームが好きな人はインターネットに浸ってしまう。 2030年にはインターネットに人間が直結しているのではないでしょうか。

それを予測しながらサービスを作っていく。BIGLOBEは、ずっと昔から接続サービス提供してきましたが、インターネットを生活空間として新しい価値を創造していくというのが目指すべき姿なのかなと思います。

インターネットが脳に直結する生活空間では、BIGLOBEは必要不可欠な存在となっていると思います。

<大縄>
僕の思っていることは、Amazonの成長ぶりをいいなって思うわけです。

彼らってしっかりしたビジョンとビジネスのメカニズムがあります。BIGLOBEだと つながる歓び、つなげる喜び がビジョンだと思うのですが、価値を生み出すチームとビジネスのメカニズムそれらがBIGLOBEにも必要です。

誰にどんな価値を提供するのか、そのためのシンプルなメカニズムが重要ですよね。Amazonから学ぶべきは、プロダクトを磨き、その売上を値下げに活かしてユーザを増やしていくメカニズムだと思います。

活躍できるエンジニア像

<杉森>
エンジニアの姿勢、人、組織はどうなっていれば将来の会社に活躍できるのか、どういったエンジニアが生き残っていくのかについて考えたいと思います。

<黒川>
さっきの続きになりますが、ありたい環境からですね。

日々の忙しさに忙殺されて、「ワクワクする気持ち」を忘れてしまいがちですが、生き生きとチャレンジ精神を持ち続けるようにしています。

個々が才能を持ち自然にチームを形成して同じビジョンに向かっていきたいです。フラットで、若手だろうが中堅だろうが関係なくアウトカムを出せる組織体にしたいと思います。(BIGLOBEに)ポテンシャルはあります。

会社というものは生活そのもの、仕事とプライベート分けるのも重要だが、会社を生活の一部であると考えたいから、自分の子どもや子孫に携わらせたいと思える企業にしたいです。

計画だけたてて、計画倒れすることもあるので、実践してチューニングしていく環境を実現したいですね。 BIGLOBEの社員を見ていて、勉強熱心だけど実践できていますかー?という点を感じます。計画するだけでなく、実践していく文化を作り上げて、実践した結果を経営に対してフィードバックする文化が必要です。

<杉森>
ありたい姿で言ってた「ワクワクする人でありたい」という話を深堀していきたいと思います。

<大縄>
ワクワクすることは重要だと思います。人間せっかく生きていくからには、ワクワクしないとつまらないじゃないですか(笑)

エンジニアのワクワク感

<杉森>
エンジニアが10年後ワクワクしていることは必要ですか?

<大縄>
ワクワクするものを世間に出していくって言うのはすごくモチベーションになると思う。

<高宮>
やってる最中はワクワクよりドキドキの方が大きいのかなぁ。だけど、あとで振り返るときに、”ワクワクしてたんだなぁ”と感じるんだと思います。

<杉森>
ワクワクドキドキしているエンジニアのほうが活躍している?

<黒川>
やっぱり楽しんでますよね。アウトプット出してて。後から見て、必然的にワクワクしてるのかなって感じます。

<高宮>
やっている瞬間にワクワクを感じているかというとなんとも言えないけど、活躍しているエンジニアは振り返ればワクワクしてたな、ってなっているんだと思います。

<大縄>
会社でインターネットの事業を始めるときインターネットのこと全く知らないからワクワクも何もなかったけど、やっていくうちにワクワクしていきました。

こんなことできるのか、あんなこともできるのかって思いながら自分で作ってるから苦しいけど楽しいみたいな感じです。

苦しいけど楽しいと思えるコツ

<杉森>
そういう苦しいけど楽しいって思えるコツは?

<黒川>
ハードル高いともちろん苦しいですよ。

でも過去にハードルを乗り越えた成功体験を持ってるとハードル高くてもチャレンジして、やってやろうという気持ちになる。私はそういう感じですね。自分で追い込んで自分で楽しむというイメージです。

<大縄>
逆につまらなくなるときは、誰のためにやっているかわからなくなる時だと思います。最終的にはお客様のため、が必然で、会社の中のしがらみのためにやってるとつまらなくなりますね。

10年後活躍しているチーム

<杉森>
10年後活躍している際にチームってどんなチーム?

<大縄>
まさにチーム活動の実践が大事です。

お客様のために価値を提供するチームでないといけないですし、BizDevOpsなんですよ。技術の人、営業の人、企画の人が同じ方向をむいて、サービスを具現化して回し続ける。

(※編集部注記:BizDevOpsとは、開発部門、運用部門、ビジネス部門3者でIT推進を行うことを意図します)

<高宮>
10年後のチームは、お客様に向かって営業と企画と開発とがもっともっと近くにいるチームだと思います。 現状は、組織体も営業・企画・開発レイヤーで分かれていますが、10年後は、すべての機能が一つになってアジャイルチームのようになっていると思います。

お客様への提供価値を軸とすれば変化に強いチームになるんじゃないですかね。

<黒川>
今のチームって今までの組織体をベースにできているから、組織体関係なく目的のために空気を吸うように動けるようなチームになるべきです。

エンタメフリー は、「こんなこと、できるんじゃないですか」ってエンジニアから提案があって企画が生まれています。技術屋が企画しても良いと思うし、それでこそ新しいチャレンジの精神が生まれると思います。

<杉森>
じゃ、なんで今チームにならないんですかね?(笑)

<大縄>
僕の考えでは、経営層とPO(プロダクトオーナー)、POとチームメンバーそれぞれにギャップがある。当然ですが。

大事なのは、ギャップを埋めるための視点やスキルが不足しているのを埋める活動だと思います。ギャップを埋めるためにそれぞれが成長しなければいけない。

<高宮>
その通りだと思います。

POの役割なのかな、舵取りする能力というか経験も足りないし、 各メンバーとのギャップもあります。新しいことにチャレンジして能力を獲得していくことに関しても、能力なのか、気持ちなのか、他の何かが足りないですね。

新しい在り方に踏み出すには

<杉森>
最後のトピックスいきます。では、どうやってそういう新しい在り方に踏み出していったらいいでしょうか?

<大縄>
自分の経験からエンジニアって技術を学んだり何かをできたりするのが面白いです。色々アイデアが沸きます。自分もプラットフォームを立ち上げしようとして失敗したということを何回かやっています。言うは易く行うは難しっていうのが身をもってよくわかります。

どのようにギャップを埋めて行くのか、自分もチームも磨き続けることです。

価値をしっかり生み出すために何をしたらいいのか。必要なリソースだったりメンバーだったりを吟味する能力が必要です。

自分のテリトリーをわかるだけでなく、他のテリトリーのことも分かるようになっていく必要がある。これがギャップを埋めていく活動だと思います。

<黒川>
まずやってみることかなと思うんですよね。

できない理由を並べたくなります。できない理由を排除するには過去の経験だったり、頭が良いとケーススタディしてしまいます。

ケーススタディすればするほど先が不安になります。リスクがあるから悩んでしまいますが、課題が分かっているのでしたら、解決するほうに力注いだほうが成功体験に繋がるので、まずは一歩踏み出す癖をつけることです。

そして、やるからには熱意が必要!

<高宮>
一歩踏み出すって言うと、「今、時間ない」、「スキルが足りない」、「環境が足りない」など、目前の話題がフツフツと湧いてくると思われますが、そのハードルを越えればいいと思います。

「時間」ならそれを捻出するために自動化など自分でできることはないか?を検討してもいいですし、「スキル」なら、自分に足りないスキルを書籍・教育などで獲得することができます。「環境」が足りないなら、自分からより良い環境へ向かうことも可能です。でも、ハードルを越えるために一番足りないのは「熱意」とか「チャレンジする気持ち」です。

周りが整えようとしても整えられないです。
BIGLOBEでは、仕事時間を学びに使っていいよって言っています。書籍も買い放題、研修も受け放題、 TechBlog 書いていいよ、 本つくっていいよ 、実は業界のプロフェッショナルが会社の中にいっぱいいます。会社にはより良い環境が整ってる場所もあります。あとは「熱意!」ですよ。

(※編集部注記:BIGLOBEでは上司の許可を得て、好きな書籍が買えます。)

<黒川>
そういう意味では、煩雑な仕事を効率化したり 1時間でも30分でも捻出できるようにするべきです。削減した時間をすべて仕事に費やそうとは言っていません。少しくらいの時間は新しい事のチャレンジに回せるはずと思います。

視聴者質問

<杉森>
質問したい視聴者のみなさん、マイクをオンにしてどうぞ。

(※編集部注記:BIGLOBEエンジニアが視聴していました。)

【視聴者からの質問】
チームを変えるため、ワクワクするためにしていることは具体的に何かありますか?

<高宮>
チームが同じゴールを共有できていることです。自分たちで目標を立てる、チームのメンバーが定義するべきだと思ってます。今見失っているなってチームがあるなら、語り合ったほうが良いですね。

<大縄>
未来を語り合いましょう。今回、黒川さん、高宮さん、私でこういうディスカッションできたのはよかった、ありがとうございます。

以前の組織アンケートの結果から、皆が感じている、「変化は起こしたいが、未来へのワクワク感、指針がほしい」という要望に対してまずはトライしてみました。今後も、わたしの立場でやるべきことは考えて行こうと思っているので(この後に行う)アンケートにいろんな意見をください。

<黒川>
私も3年前にBIGLOBEに転職しましたが、その時、色んな会社にコンタクトして自分のやりたいことについて話をさせていただいたのですが、最終的にBIGLOBEにいこうって思ったのは技術力もあるしチャレンジできる環境もあるし、この先の人生を考えて入社を決めました。

若手もひっぱって行って、これからあるべき姿に向けて頑張っていきたい。定期的にこういう話す機会を設けましょう。

<高宮>
BIGLOBEという会社がすごく好きで、コンシューマの事業が好きで、これから10年もワクワクしていきたいです。このような機会を与えてもらえてうれしいです。

皆さんの意見をおじさんチー ムだけではなく若手のチームもいろいろ声を聴かせてください。

<杉森>
そろそろ、終わりにしたいと思いますが、皆さん一歩踏み出してほしいという話をしてきたのですが、この3人も、みなさんのお手本として、 TechBlog 書いてくれると思います! 時間がないとか言わないはず。事前に調整してないけど、 TechBlog をきっと書いてくれうと思うので楽しみにしていてください!

おわりに

いかがでしたでしょうか。本イベントはBIGLOBEエンジニアに向けて行ったものですがBIGLOBEが目指す方向やチームについて、ぜひみなさまにも知っていただければと思い、公開しました。

パネラーはBIGLOBEエンジニアに向けてこんなことを語っていました。

  • ワクワクした気持ちを忘れず、チャレンジ精神を持ち続ける
  • お客様のために価値を提供するチームであり続ける
  • まずはやってみることが大切
  • 積極的にエンジニアの声を聴いていきたい
  • 熱意を持とう

BIGLOBEは、今後も変化に挑み、お客様の目線に立ち、お客様の期待を超えるサービスの提供を目指していきます。




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