新卒1年目だった僕が新事業を立ち上げられた理由~エンタメフリー・オプション誕生秘話

はじめまして。BIGLOBEの佐々木と申します。在宅勤務とエンタメフリーのおかげで(?)ついに先月、スマホのデータ通信量が1GB/月くらいになってしまいました。

 

エンタメフリー・オプション

 

自己紹介

理系の大学出身です。研究内容に多少関連していたこともあり、通信関連に興味がありました。ただし、特に興味があったのは料金プランでした。当時は多彩な料金プランが通信キャリアにあり、どの通信キャリアも工夫して、お客様への価値を提供しつつ利益を確保した仕組みを用意していた事に気づいていました。

就職活動にあたり、このようなお客様も事業者もwin-winなプランを作ってみたいという想いのほうが、技術開発を行う職に進むよりも強かったため、企画職に応募していました。

また、通信サービスには「格安SIM」という種類の回線サービスがあることを知り興味を強く持ちました。BIGLOBEはそこで興味を持ち、2016年4月新卒でBIGLOBEへ入社し、現在、BIGLOBEモバイル(格安SIM)のサービス企画を担当しています。

 

佐々木優太

佐々木 優太(ささき ゆうた) 
コンシューマ事業本部   サービスデザイン2部   モバイルグループ
(まだ外に出られる頃に、丘の上まで散歩した時の写真です。)

 

私の仕事は一言でいうと「BIGLOBEモバイルのお客様見えのサービス内容を決める仕事」です。部内では販売する場所を企画する人、音声通話のサービスを企画する人、データ通信のサービスを企画する人等色々いますが、私は主に「データ通信に関連する部分」を担当しており、一番大きく関与しているのは「エンタメフリー・オプション」です。

「エンタメフリー・オプション」とは、定額料金でデータ通信量の制限なく、YouTubeなど対象の動画や音楽が楽しみ放題のスマホ向けオプションサービスです。 

「お客様見えのサービス内容を決める」ということに対して「つまり、具体的に何をしているの?」と思うかもしれませんが、具体的にはこんな感じです。  

1. カスタマージャーニーを行い、サービス内容を改善したり新しく作ったりする。
2. 作ったサービスの売れ具合、利用され具合を検証する。
3. 法律やガイドラインを確認して、対応が必要であれば対応を行う。

 

ゼロレーティングの先駆け「エンタメフリー・オプション」誕生までの道のり

エンタメフリー・オプションは、「YouTubeが通信し放題のサービスがあったら絶対良いよね」という社内の声から始まりました。

このサービスの構想については、当時の事業部長(社内ではとても偉いひと)が発案し、主に私と同じチームの先輩が肉付けをしていきました。そして当時入社1年目だった私も、国内外の先行事例の調査や、お客様へのサービスの見せ方の部分で関わる事ができました。

このサービスが開始された2016年当時は、まだ格安SIMは「なんとか通信量を節約しながら、ある意味我慢して使うサービス」というイメージがあったように思います。

そんななか、私達だったら「YouTubeを快適に見られるサービス」を作れるんじゃないか、作りたい!という想いが大きかったのです。当時の仮のサービス名は、「YouTube見放題」なんていうものでした(笑) 

しかし、このようなサービスを実現する上で、国内の他社では動画サービスのゼロレーティング(通信量をカウントから除外)を行っているサービスがなかったこともあり、「サービスを組み立てる」といっても、「何から手をつけて良いのやら...」状態でした。

そして「YouTube見放題(仮)」を実現する上で、考慮するべき大きな課題は次の2つでした。 

 

1. 「通信の秘密」「ネットワーク中立性」等の、法令や業界の一般的な考え方との折り合いの付け方が分からない。
2. お客様のニーズが本当にあるのかが分からない。

 

法令や慣習との折り合いの付け方については、まずは、海外の事業者の例をいくつか参考にしました。アメリカ等では当時、既に通信キャリア各社がゼロレーティングを開始していたのです。海外の事業者のお客様への説明事項については法令や慣習に沿っていると思われる箇所について大いに参考にしました。また、ゼロレーティングの場合の「お客様へ訴求しても良い点」、「悪い点」、「免責事項」についても参考にして、形にしていきました。

最終的には国内の法令や業界の慣例に詳しい社内の法務・渉外チームメンバーと相談し、当初思い描いていたサービスイメージの問題点を洗いざらい教えてもらいました。特にサービス性を大きく変えたのは以下の指摘でした。

 

1. 対象サービスの通信を行わないお客様に費用を負担していただくことは望ましくない。
2. 「YouTube見放題」というサービス名のように、他社の商標を無断で利用してはならない。

 

これらの指摘を持ち帰り検討した結果、YouTubeだけではなく、より多くのサービスを対象にした「エンタメフリー」という形で提供し、かつそれをオプションサービスとして提供することにして、これらの指摘をクリアしようと考えました。 

 一方で、お客様ニーズの有無についての検証も行っていました。カスタマージャーニーやアンケート調査などで、お客様のニーズを把握した結果、「通信量制限があることによって、動画配信サービス等のコンテンツ系サービスの利用が億劫になる」という声が沢山寄せられている事がわかりました。YouTubeだけではなく多くのサービスでも同じように思っていることがわかったので、複数サービスを対象としたサービスで進めていくこととしました。(ここで、私の好きなAbemaTVも併せて対象となり、とても嬉しかったです。)

 

 

そのようにサービス内容も大枠決定し、お客様ニーズのありそうなサービスも選定完了し、サービスの開発がスタートしました。 

しかし、「この紆余曲折のおかげで、想定リリース時期に間に合わなさそう」ということがわかってきました(エンジニアの方申し訳ありませんでした)。エンジニアと相談して、出来るだけ高速にリリースを行えるように、最も必要な機能を優先してリリースさせていく方法を取ることに決めました。 

もちろん、「対象となるサービスの通信量をカウントしない」というお客様への約束を守れるように、お客様が利用する画面で通信量カウントがないか一つ一つを確認しました。そして、問題があれば修正対応を行い、ゼロレーティングの準備を進め、無事にサービスインができました。

 

現在、入社5年目となりましたが、1年目から比べると最近はサービスの数も増加し、更にエンタメフリーを通したコンテンツ事業者様との活動や調整等も多くなりました。その中で、エンタメフリーと併せた新しい取り組みも検討し始めています。お客様だけでなく、コンテンツ配信事業者様の課題も併せて解決できたときに、とてもやりがいを感じます。

 

ニューノーマル時代の「エンタメフリー・オプション」

エンタメフリーは現在までに音楽を中心に対象サービスを拡大してきました。一方コロナ禍で生活様式に変化が現れてきていることを実感しています。このような時代にもエンタメフリー・オプションで、お客様がより嬉しくなるサービスはなんだろうと考えて対象サービスを検討していきたいと思います。

 

※記載されている商品名は各社の登録商標または商標です。