BIGLOBEの「はたらく人」と「トガッた技術」

エンジニア出身の新・人事部長が語る。「BIGLOBEの未来」と「求める人材」

佐長 康久

こんにちは。BIGLOBE Style編集部です。
今回インタビューを行ったのは、2022年4月に人事部長に就任した佐長 康久。入社以来20年以上にわたってエンジニアとして活躍した経験を活かし、「全社員がポテンシャルを発揮できる組織づくり」に向け奮闘しています。これからのあるべきBIGLOBE像や求める人材について、元エンジニアの視点を交えつつ語ってもらいました。

※撮影時のみマスクを外しています。

佐長 康久(さちょう やすひさ)
コーポレート本部 人事部長

2001年4月NEC新卒入社。入社からBIGLOBEの事業に携わっているエンジニア。
2022年4月前任の人事部長(元エンジニア)から引継ぎ着任。

全社員がポテンシャルを発揮できる組織を目指して

佐長 康久

―――まずは、佐長さんの経歴を教えてください。

 

2001年に新卒でNECに入社して以来、エンジニアとしてBIGLOBEの事業に携わってきました。2022年4月からコーポレート本部に異動し、人事部長を務めています。

 

―――かなり大きなキャリアの変化だと思いますが、人事部長の打診を受けたときの心境はいかがでしたか?

 

実は異動前も、直近の2、3年は基盤統括部というところで、開発部門のヒト・モノ・カネ・情報を統括する業務を担当していて、その中でエンジニアの人材戦略や育成について企画・実行する組織開発にも携わっていました。人事部長を打診されたときにはもちろん驚きましたが、「これまでエンジニア向けにやってきた組織開発を、全社員に向けてやることを期待されているのだな」と納得する部分もありましたね。

 

―――人事部長に着任したときの第一印象はどのようなものでしたか。

 

まずは、思ったよりも業務の幅が広いことにびっくりしました。人材の採用や育成を行うということはもちろん理解していたのですが、それに付随する運用業務や関連システムの維持運用、さらに安全衛生管理など、部外からは見えなかった業務が本当にたくさんありました。そしてもう一つ驚かされたのは、こうした業務に携わる人事部のメンバーが非常に優秀であること。スキルが高いだけでなく、自分の仕事に誇りを持って自律的に動ける人材しかいない。非常にいいチームだと感心しました。

 

―――近年は人的資本経営が重視され、今まで以上に人事部門が経営に近い立場で組織づくりに携わるようになりました。佐長さんが人事部長として考える、BIGLOBEの目指すべき組織像とはどのようなものですか?

 

BIGLOBEは人物面でもスキル面でも非常に優秀な人が多い会社である一方、ポテンシャルがあるのに十分発揮し切れていない人もいるんじゃないかな、とも思っています。全社員がポテンシャルを100%発揮すれば、この会社はまだまだ成長する余地がある、と。

 

―――社員が秘めたポテンシャルを発揮するためには、何が必要なのでしょうか。

 

社員と会社とが同じ目標をしっかり共有し、成長のベクトルを合わせることです。そうすれば会社はさらに成長し、社員のエンゲージメントも高まります。ここでいうエンゲージメントとは、会社の目標と個人のやりたいことが一致し、両者が深い信頼関係で結ばれている状態を指します。会社の方針を現場が理解し、現場が自身の成長を会社に還元する。そんなサイクルを促進することが必要です。

 

社員のエンゲージメント向上に向けた、具体的な取り組み

佐長 康久

―――BIGLOBEではこれまでにも、社員の成長を促すさまざまなチャレンジをしてきました。佐長さんが社員のエンゲージメント向上を目指していく上で、特に注目しているのはどのような取り組みですか?

 

BIGLOBE社員の価値観、存在意義、信念を全社で共有する「ビッグローブマインド」です。このマインドを全社員がしっかり意識し、普段の業務の中で当たり前のように発揮していくことが、BIGLOBEらしくレベルアップすることにつながり、結果としてエンゲージメント向上にもつながると思います。

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―――ちなみに佐長さんは、11個のビッグローブマインドのうち、どの項目が一番BIGLOBEらしいと思われますか?

 

やはり、当社の社名も含まれている「チームビッグローブ」でしょうか。社内外の「組織の壁」にとらわれず、一つのチームになって同じ目標に向かうというマインドは、当社ならではの強みだと思います。あと、個人的に好きなのは「変化に挑む」ですね。

 

―――佐長さんらしいチョイスです。人事への異動はまさに「変化に挑む」ことだったのではないでしょうか。

 

私は基本的に何でも前向きに考えるタイプで、どんな仕事にも「学び」や成長のポイントが必ずあると思っています。同じ仕事なら前向きに取り組んだ方がいいし、前向きに取り組んだ結果であれば、上手くいかなかったとしても、そこから何を学ぶかが最も大切だと思っています。今回、人事部長というポジションをいただいたときにも、プレッシャーより「これからどんな新しいことをやってみようか」と楽しむ気持ちのほうが大きかったですね。

 

―――BIGLOBE全社にビジョンを浸透させ、今後の成長につなげていくために、現在人事部ではどのような取り組みに注力しているのでしょうか。

 

最近の取り組みとして特に期待しているものは、2030年のビジョンを考えるプロジェクトです。これは「2030年を見据えてBIGLOBEをどのような会社にしたいか」というビジョンを、各部門の代表者が中心となって考える取り組みです。当社の未来を担う若手社員たちが、自分たちの思いを込めて企業のビジョンを考えることは、エンゲージメントを高める上でも非常に有効だと考えています。

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これからのBIGLOBEが必要とする人材

佐長 康久

―――佐長さんが考える「BIGLOBEが必要とする人材」とはどのようなものでしょうか。

 

一言でいえば、「5年後、10年後のBIGLOBEを良くしたい人」です。

BIGLOBEはインフラ構築からサービスの企画・開発、そして運用・保守に至るまで、自社でサービス提供している会社です。社員にはこれらの幅広い領域の仕事を経験し、いろいろな方向に成長してほしいです。特に新卒で入社する方には、BIGLOBEの文化を継承し、それをより良いものへと育てていく役割も期待しています。当社には長く働ける環境がありますので、入社いただいた方には是非長く一緒に働いてほしいですね。

 

―――佐長さんも新卒で入社して20年以上、BIGLOBEに勤めています。どのような点に「長く働ける環境」を感じますか?

 

先ほど話した「領域が広く、幅広い経験ができる」こともその一つで、社内で多様なキャリアを構築し、成長し続けられるところです。私自身もエンジニアから、人事領域まで幅広いキャリアを経験させてもらっています。また、給料や福利厚生などの条件面についても、大企業と比べて引けをとりません。しかも、組織としてはそれほど大規模ではなく、裁量とスピード感を持って、メンバーと良好な信頼関係を築きながら仕事に取り組める環境があると思います。

 

―――中途採用についてはどのようなビジョンをお持ちですか?

 

他社でさまざまな経験を積んだ方にも、ぜひBIGLOBEで活躍してほしいと考えています。それまでに培った専門性やスキルはもちろん、社内の当たり前にとらわれず、社外の新しい風を取り入れつつ、より良い企業文化を作り上げていくことにも期待したいです。

 

―――人的資本経営の観点では、人材をいかに最適なポジションで活躍させるかが大切だと思います。BIGLOBEはこの点でどのような課題があると思いますか?

 

実際にエンジニアの現場で起きていたことでお話しすると、現在のインフラ分野ではクラウド化が急速に進み、現場で必要なスキルが大きく変化しています。たとえば昔ながらの「データセンターでサーバーを設置して、ケーブルをつなぐ」といった業務はどんどん減っています。そこでエンジニアには「リスキリング」(業務で必要な新しい知識やスキルを学ぶこと)が求められています。特に社内では、「これまでのスキルやノウハウに付け加える形で新たなスキルを身につける」という意味も込めて「アップスキリング」と表現しています。実際に、ベテランエンジニアがこれまでの経験も活かしつつクラウドを学び、AWSの資格を取得するといった動きも出てきています。このように、世の中の変化に合わせて、最適なポジションで活躍できるように成長していくことが大切です。

 

2023年には、新しい人事制度がスタート

佐長 康久

―――来年2023年には、新しい人事制度が施行されることが決まりましたね。制度の狙いについて教えてください。

 

全社員がこれまで以上にポテンシャルを発揮できるよう、人事制度を見直しました。主なポイントは「若手の抜擢」と「ベテランの活躍」、つまり「全世代活躍型」の人事制度です。

 

―――今後はこの新人事制度の浸透が人事部のミッションとなるのでしょうか。

 

この制度によって全世代が活躍するための土台ができたので、次はこの土台をしっかり運用しつつ、この土台の上で全社員が成長していける仕組みを作ることです。とはいえ、営業、企画、技術のような各部門で必要とされる専門的なスキルについて、人事部がすべてコントロールすることは困難です。そこで、人事部主導の全社研修とは別に、各部門ごとに専門性を伸ばす仕組みが必要です。私が基盤統括部にいた頃、エンジニア育成のための取り組みを独自に企画・推進していました。このような取り組みを各部門でもできるよう、組織開発をしていければと考えています。

 

―――佐長さんはエンジニアから人事部長になって半年ほど経ちました。改めてこの期間を振り返り、人事のどのような点に面白さややりがいを感じますか?

 

元エンジニアという立場では、HRテックの導入には大いに関心がありますね。データを活用した人事の一例としては、社内の各部門で必要なスキルを体系化・データ化する「スキル診断ツール」を、最近内製化しました。このシステムを使えば、「どの部門にどのようなスキルを持った人がどれぐらいいるか」を可視化し、組織検討にも個人の成長にも役立てることができます。本格的なデータドリブン(収集したデータをもとに組織の意志決定をする手法)はまだこれからですが、データを蓄積して活用する土台はできてきました。これからは元エンジニアらしく、データを活用した人事も進めていきたいです。

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―――人事部長になったことによって「成長」を実感したことがあれば、教えてください。

 

まずは当たり前ですが、全社を見る仕事を通じて視野が大幅に広がりました。エンジニアとそれ以外の社員とでは気質も仕事内容も違いますし、多様な人材と一緒に仕事をする「泥臭さ」は想像以上です。一方、人事部長というのは経営にも非常に近いポジションであり、BIGLOBEの経営に寄り添った取り組みができるというやりがいも感じています。

 

―――最後に、この記事を読んでいただいた方にメッセージがあればお願いします。

 

先ほど少しお話した通り、5年後、10年後のBIGLOBEをより良くしたい人に入社していただきたいと考えています。ぜひBIGLOBEで長く一緒に働きましょう。もちろん、今いる社員に対しても、思いは同じです。世代を問わず、長くやり甲斐を持って働ける環境を作るため、私もこれから全力で頑張ります。

 

―――本日はありがとうございました!

 

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