BIGLOBEの「はたらく人」と「トガッた技術」

全社員が大切にしているフィロソフィ「ビッグローブマインド」をアップデート。目標は自然と行動に移せている状態

こんにちは。BIGLOBE Style編集部の吉田です。

私たちの行動の拠り所でもあり、弊社が求める人材像でもある「ビッグローブマインド」。2019年に制定されてから約3年経ち、このたび「ビッグローブマインド2.0」へアップデートいたしました。そもそも「ビッグローブマインド」とは何か、なぜアップデートしたのかなど、話を聞いてみました。

※撮影時のみマスクを外しています。

 

「ビッグローブマインド」とは

 

――2019年6月に制定された「ビッグローブマインド」ですが、2022年4月にアップデートされました。改めて「ビッグローブマインド」について教えてください。

 

村本:「ビッグローブマインド」は、BIGLOBEの価値観、存在意義、信念を長期にわたって全社で共有し、全社員が一丸となって経営理念の達成に向って進むための行動指針です。

BIGLOBEには以前から経営理念や事業ビジョンはありましたが、社員があるべき姿に向かうための行動指針はありませんでした。そこで、BIGLOBEも創りたいね、と提案がでたのがきっかけです。

そして、私を含め選出された策定メンバー(マインドアンバサダー*)で議論を重ね、「古い考えや仕事の進め方から脱却して新たな時代に対応できる社風や社員を生み出そう」「強い組織づくりを実現しよう」という想いで考え抜いたものが「ビッグローブマインド」です。
(*マインドアンバサダー:ビッグローブマインド策定・推進グループの一員)

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BIGLOBEは歴史が長く、今に至る変遷の中で失われたものもあると思っています。そのため、昔あったBIGLOBEらしさや削がれつつあるマインドを時折振り返りながら、必要なマインドと思われる観点から項目案を出していきました。

その中で、強い組織になるために大事にしていきたいものは何かを幾度となく議論しました。項目数が多すぎても覚えられませんので、数ある候補の中から絞っていったのですが、その作業が結構大変でしたね。

村本 俊祐

村本 俊祐(むらもと しゅんすけ)
営業統括本部  事業統括部  事業推進グループ

MVNOサービス「BIGLOBEモバイル」を中心としたサービスの事業戦略・事業計画の策定および管理、各種データ分析などを担当。

「ビッグローブマインド」策定メンバー/初代マインドアンバサダー

 

――現場の社員が行動指針を作る意義は?

 

村本:上層部からこうあるべきだと提示されてもやらされ感が拭えませんし、現場で頑張っている社員が気に入ってくれないと意味がありません。現場目線で作るからこそ腹落ちしますし、受け入れやすかったのかと思います。全社に向けたマインド浸透活動もその考えを忘れずに行ってきました。

 

マインドの意識付けに重要な浸透活動

 

――どのような浸透活動をしているのでしょうか。

 

石川:「ビッグローブマインド」が飾りになってしまうことのないよう、浸透活動はとても重要です。活動としては、マインドを体現している人を表彰したり、社内ブログでマインドにまつわる事例を紹介したりしています。また、これまでに「幹部研修」「社員研修」「各本部独自の浸透活動」も実施しました。

村本:幹部研修は、マインドを浸透させるにはまず上層部からその意識を持ってもらわないと、ということから実施しました。

石川:期のはじめに行われるキックオフで上層部が作成する資料にマインドが盛り込まれるようになるなど、研修の効果を実感できていますね。

研修では、正確にマインドを理解しているかを中心に議論を行いました。このような研修を定期的に実施することで、意識する機会を作れているのはとてもいいなと思っています。今後も継続して実施していきたいですね。

村本:これらの研修は、こちら側が一方的に「マインドはこうあるべき、だから暗記してください」という立場でしているのではなく、目的は集まって議論することです。それが各人のふりかえりや自己評価につながるきっかけにもなっているかと思います。

 

制定から約3年。社員や会社にあった変化とは

 

――制定からもうすぐ3年が経ちますが、制定前に比べて感じ取れる社員や会社の変化はありますか?

 

村本:他部門と一緒に仕事をして感じるのは、「チームビッグローブ」や「幸せを支える存在になる」といった、自分の利益だけではなく仲間を助けようという意識が上がってきたことです。その意識があることで、仕事のスピードがあがり、さらにはサービスのクオリティにもつながってくると思っています。

エンジニアの方々は「プロフェッショナルになる」「継続的に成長する」の項目を日頃から目にすることで、資格を取ろうとか、特殊なスキルを身に着けようという意識が高まっているようです。勉強するための書籍は会社負担で購入できますし、業務に関係する資格であれば補助されるものもありますので、上手に活用してどんどんスキルアップしていただきたいですね。

常に目のつくところに掲げている「ビッグローブマインド2.0」ボード

また、マインドを体現している仲間を賞賛する社内システムがあるのですが、このシステムの導入により、これまで定量的な評価では表に出てきにくかった「自己研鑽に励む行動」や「縁の下の力持ち的な行動」などが広く見える化されました。このように賞賛されている様子を見て、自分も意識を変えてみよう!と思ってくれる人も増えたのではと思っています。

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石川:この社内システムはかなり活用されていますよね。

村本:先日どの位活用されているのか通期で算出してみたのですが、ユニークユーザーで対象者の約6割超が賞賛するか、されるかしていました。着実に増えているので、継続して活用されている実感がありますね。

石川:社内表彰でも「チームビッグローブのマインドを体現して目標を達成しました」という言葉がよく聞かれるようになりました。チームで、さらにはチーム横断で成し遂げようという意識の変化は確実にあると思います。

マインドの体現度合は人事評価項目でもありますので、強い組織になるために、さらにマインドを意識して行動できるようになるといいですね。

石川 智恵美

石川 智恵美(いしかわ ちえみ)
コーポレート本部 人事部 人材開発グループ

人事制度の構築運用、人材開発、労務管理を担い、特に社員の健康管理や職場の安全衛生にかかわる業務を担当。

「ビッグローブマインド」推進メンバー/マインドアンバサダー2年目

全社で議論し、納得感のあるアップデートへ

 

――順調にマインドが浸透しているように思えますが、今回なぜアップデートしたのですか?

 

村本:必ずしも変える必要はなかったのですが、浸透活動も3年目となり、一旦立ち返ってみようと試みました。「マインド項目の中でタイトルを変えるなら?」というテーマで研修を行った際に、現状のマインドに不満がないか、こう変えたらもっと良くなるのではないかと活発な議論になり、その結果アップデートしたほうが良いという結論に至りました。

石川:そのようなテーマなら各マインド項目の説明文をきちんと読んで理解してくれるのでは、という狙いもあって、功を奏しました。

 

――なるほど。説明文までじっくり読んだところ、アンバサダーが伝えたかったことと、受け取る側の捉え方に相違があったということなのですね。

 

石川:そうですね。それで、アップデートしよう!とプロジェクトを立ち上げました。

村本:このプロジェクトには、新たなアンバサダーも加わりました。歴の長いアンバサダーの意見に引っ張られることのないよう、あえて新旧2つのチームに分けて意見を出し合ったのですが、結果的にどちらの観点からみても同様の課題があがりましたね。

アップデートするにあたって気にしたのは、変えすぎるとみんなが戸惑うのではないかということです。この3年でせっかく覚えて、意識してきたのにと。ですので、軸がぶれることのないように、不適切な表現や不十分な説明だとか、誤解を与えるようなところをメインに変えていきました。そのため、比較的すんなり受け入れてもらえたのかなと思います。

――どの項目がアップデートされたのでしょうか。

 

ビッグローブマインド2.0

■お客さま目線にたって、期待を超える
■世の中をみて、世の中から学ぶ
■トガる
■未来起点で動く
■変化に挑む
■すばやく判断する
■チームビッグローブ
■みんなに感謝し伝える
■継続的に成長する
■プロフェッショナルになる
■幸せを支える存在になる


旧:「お客さま目線にたつ」「お客さまの期待を超える」
新:「お客さまの目線にたって、期待を超える」

 

村本:社内研修で好きなマインドを挙げてもらうと「お客さま目線にたつ」を選ぶ人が多いです。しかし、そこで止まってしまっているのが課題でした。

制定時に目指していたものは「お客さま目線にたつ」が大前提の上で、期待を超えてお客さまに感動体験をしていただきたいということでした。それが2つに分かれていたことで、「期待を超える」まで到達しないという課題から、今回セットにしました。

 

旧:「未来を意識し、一歩先を見て動く」
新:「未来起点で動く」

 

石川:まず、タイトルが長かったですね。それに、「一歩」のイメージが各人で違い、「一歩」を「すぐ先」と捉えている人もいました。

村本:アンバサダーは数年先や5年、10年先を見ての「一歩」という意味合いで作りましたが、いざ社内へ展開してみると、来週とか目先のことと捉えている人がいました。バックキャストで考えるという意味合いなら「一歩」という表現ではないのでは、という意見もあって、解釈による相違の幅を解消するためにこのように変えました。

 

旧:「70%で素早く意思決定」
新:「すばやく判断する」

 

石川:これも「70%」の解釈の相違があったので、数字の表現を控えました。

村本:これが大好きという人も多かったんですけどね。

そもそもは、100点を目指すのは当たり前という認識の上で、「70%の情報材料でも速く動いて100点に到達できるようにしよう」ということから「70%」をスタート地点にしていました。

ですが、いざ社員の意見を聞くと「70点」と思い込んでいる人が結構いたんです。70点でいいわけではなく、100点を目指すために早くスタートを切るんだということがきちんと伝わっていませんでした。

そのような解釈の相違から、「我々の仕事はミスが許されないから70点はあり得ない、100点でないといけない」という熱い議論があった項目でした。

 

旧:「幸せを支えるヒーローになる」
新:「幸せを支える存在になる」

 

村本:当初はジェンダーを超える包括的な意味合いで「ヒーロー」と表現していましたが、「存在」という表現へ変更しています。

石川:各タイトルの言葉尻に合わせて「プロフェッショナルであれ」から「プロフェッショナルになる」といったように微調整をしたものもあります。また、それぞれの説明文*は簡潔な表現へとまとめ直しました。

(*全項目の説明文はこちら

 

――項目のタイトルだけではなく、それに対する説明文も変えたのですね。

 

石川:若手のアンバサダーが「説明文章が長すぎる」と提案してくれて、全項目に対しシンプルに伝えたいことだけを伝えよう、と変更に至りました。

なかでも「トガる*」は結構議論にあがりましたね。悪いイメージで捉える人もいて。

村本:社外の方から「トガる」っていいですね!と言われるほど印象的な項目です。ですので、悪いイメージだという誤解を払拭するために、タイトルはそのままに、説明文をブラッシュアップしました。

(*「トガる」:ビッグローブはオリジナリティと意外性を持ち続けます。私たちは、困難な課題に直面しても、諦めずに信じるものにこだわり、オンリーワンを目指します。)

 

――今後もアップデートを重ねる可能性はありますか?

 

村本:予定されているわけではありませんが、いつアップデートされてもおかしくありませんし、そうあるべきだと思います。最終的にアップデートするしないはさておき、不具合が出てきていないか、それが持つ意味合いや重要度は下がっていないかなど、会社の変遷と共に議論し、反映すべきだと思っています。

目標は、「ビッグローブマインド」が自然と行動に移せている状態

 

――「ビッグローブマインド」があることで、会社や社員にどのようになって欲しいですか?

 

石川:明確な目標を持てず、成長することに躊躇している社員は少なからずいると思っています。そのような人にも、このマインドが後押しとなって、自分に足りないものを見つけたり、他のメンバーが頑張っている姿を目の当たりにしたりすることで、全社員が前向きに、さらには活躍できるようになって欲しいです。

村本:マインドを見て、「この項目はこの人に当てはまるね」とひとり一人が浮かんでくるような人材になるといいですね。

社外の方と一緒に仕事をする際も、マインドを会社のPR材料として活用して欲しいです。「BIGLOBEはここは強いですね」と問われたら、「このマインドを意識しているから強いんです」といったように。

「ビッグローブマインド」は、各項目とも職種問わず全部門から見ても心当たりがあるように、という想いで作られています。だからといって、全てを満たして欲しいという押しつけのようなものはありません。「ビッグローブマインド」を認識するだけではなく、自然と行動に移せている。それが社外からも見て取れるようになってもらえたら嬉しいです。

――お話ありがとうございました!今後のマインド浸透活動にも期待しています!

 

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