BIGLOBEの「はたらく人」と「トガッた技術」

1on1とは?うまくいくための1on1トレーニングに潜入してみました

こんにちは! BIGLOBE Style編集部の森山です。
今回は、BIGLOBEで取り組んでいる『1on1ミーティング』(以下、1on1)についてフォーカスし、担当者の中川 亮にインタビューをしました。

BIGLOBEでは、既存の事業の成長に加え二軸目の新しい事業の柱を作っていこうという「二軸運営」の方針へチャレンジをしています。実は、以前より一部の組織で1on1は行われていたのですが、これまで以上にエンゲージメントの高い組織を目指そうと全社で1on1を活用することに。 

また、「ニューノーマル」という言葉が多く使われるようになった昨今、BIGLOBEでも在宅勤務を推奨しておりほとんどの社員が出社せずに業務を行っています。働く場所がそれぞれ違う社員ひとり一人が力を存分に発揮できる環境づくりをするという点でも、1on1を活かそうとしています。

・・・そんな1on1とは一体どんなものなのか、聞いていきたいと思います。

 

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中川 亮(なかがわ りょう)

大学卒業後、組織人事コンサルティング会社に入社。コンサルタント・ファシリテーターとして人材/組織開発のプロジェクト・研修などに従事。2015年DMM.com人材/組織開発グループを経て、2019年7月1日BIGLOBEへ入社。人財開発/組織開発を担当。

 

1on1とは?


 ーーー そもそも、1on1って何ですか?

「上司と部下の間で行う1対1の対話」のことです。いわゆる面談といえば、目標設定の面談があったりしますよね。そういった通常の面談だと多くて半期に1-2回くらいだと思いますが、1on1は1-2週に1回くらい高頻度で行うことが特徴です。目標や方針って業務を進めて行くうちに変更がありますよね。そういった対話を通じて軌道修正をしたり、学習を促す時間を意図的に作ることが1on1です。いまではチームマネジメントのオプションとして、マネージャーにとって当たり前の取り組みになっていると思います。


ーーー 頻度高めの上司と部下の対話ってことですかね。他にも特徴があるのでしょうか?

1on1は「部下のための時間である」ということもBIGLOBEでは強調しています。1on1を通じて目指したい姿は、上司・部下が信頼関係を築くことで新しいチャレンジが生まれやすい環境を育むことだったり、部下が自分で考えて動けるようになることです。そのために、上司が好き勝手に話をするというよりも、部下が「自己決定」した行動を引き出すことが重要と考えています。


ーーー 上司が部下のことをより理解するための場なんですね。そんな1on1をBIGLOBEで取り入れた背景って何ですか?

背景は2つあります。

一つ目は、働き方が大きく変わったことによるコミュニケーションの心配からです。現在、BIGLOBEでは社員のほとんどが在宅勤務をしています。現時点では「コミュニケーションに問題はない」と思っているメンバーも多いはずです。しかし、それはこれまでの関係性の蓄積があるからと考えています。今後、中途入社や組織の変更で直接会ったことのないチームメンバーと仕事をしたり、これまでにないミッションや目標に出会ったとき、コミュニケーションが希薄になっていると環境への適応や学習ができないチームになってしまう恐れがあります。組織的に1on1が行えるようになるとそのリスク回避になるのではないかということです。

二つ目は経営方針へのチャレンジです。BIGLOBEでは「二軸運営」という方針に挑戦をしています。足元の既存事業の成長の1軸に加えて、二軸目の新しい事業の柱を作っていこうというものです。今やっていることを続けているだけでは違う結果は得られませんから、組織も変わっていかなければなりません。よりチャレンジングな行動だったり活発なチームが増えていくことが必要です。今はBIGLOBEとして一体感やエンゲージメントを高めることが必要で、そのために1on1を導入しています。

BIGLOBEでの1on1導入への取り組み


 ーーー 取り組み始めたばかりということで、どうやって浸透させていくのですか?

いまちょうど、上司向けに研修をやっています。人事部長の杉森と一緒に内製で作ったトレーニングです。1回あたり5-6名の社員を集め、実践に近い形のトレーニングを3時間ほどやっています。


ーーー 3時間も!具体的にどういったことをするんでしょうか?

上司に必要なスキルは大きく2つあって、1つ目は「傾聴」。1on1という場を通じて安心感や信頼関係を構築するために、とても重要なスキルです。2つ目は「質問」。1on1は部下の時間です。部下が自分自身で考えて答えを見つける時間とするために、上司は「質問」を使って部下の思考を深めたり拡げたりします。

そもそもの「なぜ1on1をやる必要があるのか」を理解してもらってから、チームの状況把握や傾聴のスキル・効果的な質問の仕方などを学びます。そして最後に、総合演習を通して1on1の感覚をつかんでもらっています。

<森山>えー!すごい手厚そうですね。気になります。

<中川>明日ちょうど研修あるので森山さん、見学してみます?

 ということで、潜入してきました!!

 

 《ミニコラム》
 BIGLOBEでの1on1トレーニング

 全貌はBIGLOBEへ入社した方だけのお楽しみ…♪ということで、1on1トレーニングの具体的な内容を一部紹介したいと思います!

そもそもですが、在宅勤務を推奨しているので研修はオンライン上で行います。
1on1のときはカメラオンで取り組んでもらうので、慣れるためにも全員カメラオン!

相手の表情が見えると意外と安心するんですよね。

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研修中の様子

 ープログラムー (★…今回紹介する部分)

★1.1on1を実施する理由を言葉にできるようになる

 2.現状のチーム状態を理解する

★3.聞く(聴く)ことができるようになる

 4.質問の効果的な使い方を理解する

 5.1on1の全体像を把握する

 6.知っておくと役立つ考え方を押さえる

 7.総合演習を通じて1on1の感覚をつかむ



1on1を実施する理由を言葉にできるようになる

1on1の目的や効果を上司が分かっていないとはじまりません。
jamボードを利用し、意見を出し合いながら理解を深めていきました。

ただ「こういう理由で1on1をやります~」と一方的に伝えるのではなく、はじめから参加者自身に理由を考えてもらい発表させることによりジブンゴト化(他人事だと思わず、自分に関係があることだと認識すること)できていると感じました!

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実際のjamボード


聞く(聴く)ことができるようになる

ペアで傾聴のワークを行い、コミュニケーションの主導権は「聞き手」にある!ということを実践を交えて学びます。

①反傾聴ワーク
 聞き手が話し手と目を合わせなかったり、集中しない様子で相づちも打たずに話を聞きます。ペアで話し手も聞き手も実践し、聞き手の態度が悪い場合どれくらい話し手が話しにくくなってしまうのかを体感します。

②オンラインでの傾聴のTIPSや、傾聴の姿勢を伝授!
 【ここだけ押さえる「傾聴」】
  (1)態度・表情に神経を使う
  (2)相づちを打つ
  (3)最後まで聴き切る  …などなど

③傾聴ワーク
 聞き手は話し手に向き合って適度に目を合わせたり、優しい表情で相づちを打ちます。評価や判断はせずただ「聴く」。ペアで話し手も聞き手も実践し、傾聴の感覚を得ます。

 

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ペアで傾聴ワークを行っている様子


・・・このようなかたちで、BIGLOBEでは研修を実施しています!

 

BIGLOBEでの1on1のリアル


 ーーー 実際に1on1を導入し始めて、やりたくないといった声はないんですか?

今のところは「1on1で傾聴を意識したら、部下の話が止まらなくて…。これまで部下の話を全然聞けてなかったんだなとか、こんな思いがあったんだなと気付くことができた」「1on1を続けていくうちに信頼関係が生まれ始めて、コミュニケーションがとりやすくなった」といったようなポジティブな声を多く聞いてますね。

反対に「1on1やる時間がない」って上司が言い出したら危険だと思っています。上司がチームの成果を出すために、部下の時間の優先順位を高めることって当然だと思いませんか?
極端な話、マネジメントが1on1のみで済んだら理想ですし、すごく良い状態だと思うんです。だからそこを目指していってもらいたいなと思ってます。


ーーー なるほど! 実施頻度などは提示してるんですか?

2週に1回を目途に取り組んでもらうように伝えています。時間も1回につき30分を目安としてもらってますが、特にルールは決めていません。

上司と部下の関係性によっては、信頼関係ができているなら月1でもいいし、まだまだ信頼関係が構築できていないのであれば1週に1回は行うなど ケースバイケースで取り組んでもらうようにしています。


ーーー 中川さん自身は上司と1on1、してます?

私の場合は週のはじまり月曜日にやるようにしています。30分くらい時間をとって、「週末なにやってたの?」とお互いの近況を話したり「今週どう動いていこうか」と業務の進捗と今後の流れを確認したりすることが多いですね。

アジェンダは決めずに、お互いわりとリラックスした形で話をしています。具体的な問題解決をその場でするのではなく、タスクの優先順位を相互に確認したり、情報の共有をする場にしています。

人間は1つの視点でしか物事を見れませんが、お互いこう思っているとかキャッチボールをすることによって、解決の糸口が見つかったりするんですよね。

 

BIGLOBEにおける課題と今後について


 ーーー 中川さんが考えるBIGLOBEの課題って何ですか?

いつでもどこでも働ける優秀な方がわざわざBIGLOBEを選んでくださったのですから、皆さんの力をより発揮できるようにすることが課題です。今BIGLOBEで働いている社員が継続して力を発揮しやすい環境を作ることを目指しています。

言い換えると、BIGLOBEで働くひとり一人のエンゲージメントが重要だと思っています。働くひとり一人がより主体的に行動できるように1on1といった取組みをはじめたりしました。ひとり一人がより貢献したくなるBIGLOBEになることが大切だと思っています。

それをひとつ形に表すものとして、社長室留学制度といったものも作りました。


ーーー 社長室留学制度…!?

簡単に言うと、若手向けの人材育成のプログラムのひとつですね。留学が決まった社員は社長直下の組織に実際に属して、新規事業や事業の改善案を考えたりします。デザイン思考やデザインスプリントを経験してもらうことで、BIGLOBEに新しい行動様式を加えていくことを目的としています。


ーーー 色々な取り組みをしているんですね!

はい。今回は1on1について話をさせてもらいましたが、また別の機会に紹介したい人財開発ネタがたくさんあります。楽しみにしていてください。


ーーー それでは最後に、現在、そして未来のBIGLOBEの社員に向けてメッセージをお願いします!

オフィスでもオンラインでも、仕事をする時間って人生の大半を占めていると思います。BIGLOBEで働くひとり一人がイキイキと仕事ができたら、それは人生を豊かにすることだと思っています。そんな姿を実現するためにも、BIGLOBEのこれからの文化を人事の側面から盛り上げていきたいと思います!

 

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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